キーワード:WPA(Wi-Fi Protected Access)

NW0057
Wi-FiがWEPに変わる仕組みとして標準化した無線LANの暗号化技術で、 一定時間ごとに暗号鍵を交換するTKIPを利用し、 AESと呼ばれる共通鍵暗号方式をオプションで利用できる規格は?
英字3文字で答えよ。
回答
WPA(Wi-Fi Protected Access)
解説 関連用語
WPAとは、 問題文にあるように、 Wi-Fi Allianceが標準化した無線LANの暗号化技術で、 IEEE802.11iとして標準化されています。
従来の無線LANの暗号化の仕組みに WEPがありましたが、 WEPには、 キー長が短い為に、 長くパケットを採取され続けていると、やがてキーが一巡し、 同一キーで暗号化した複数のパケットを採取されてしまい、 その結果、暗号を解読されてしまうといった弱点がありました。
(同一キーで暗号化した複数のパケットから暗号を解読するのは 最近のコンピュータなら造作もありません。) WPAでは、 その弱点を補う為に、一定時間ごとに暗号鍵を交換し、 同一キーで暗号化したパケットを採取されないようにした技術である TKIPを採用しています。
さらに、暗号化技術そのものに、 AES といった強力な暗号化技術を利用できるようにし、セキュリティーレベルを高めています。
現在のところ、テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験に、 WPAが出題された事はありません。 しかし、現在、 WPAは無線LANの暗号化技術の標準化になりつつあり、 チップセットレベルで WPAをサポートする製品も、 続々と登場しています。
なので、無線LAN関連の問題が大好きな テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験に出題される可能性は、 かなり高いと考えています。
WPA
IEEE802.1iとして標準化された無線LANの暗号化技術。
Wi-Fi Alliance
旧名:WECA(Wireless Ethernet Compatibility Alliance)。IEEE802.11群の標準化を行う業界団体。
WEP
40ビット、128ビットのキー長を用いた無線LANにおける暗号方式。
TKIP
Temporal Key Integrity Protocolの頭文字をとったもの。一定の間隔で自動的に暗号化キーを変更するプロトコル。
AES
鍵長が128ビット、192ビット、256ビットから選択して使用可能。 暗号化するデータブロック長は128ビット。2002年5月から標準の暗号方式として採用された。
関連書籍販売コーナー
802.11高速無線LAN教科書    インプレス標準教科書シリーズ
802.11高速無線LAN教科書 インプレス標準教科書シリーズ
無線LANの実装の詳細まで踏み込んだ一冊。 無線LANの技術は、どんどん変化していってしまうので、 追いかけるのが大変です。 古い本を持っている方。もしかすると、もう既に時代遅れになっているかもしれません。 この本であれば、この問題で出てきたIEEE802.11i についても、 詳しく解説されており、最新技術まで詳しく学習できます。
発売元:日経BP企画
価格 :¥3,885 (税込)(送料無料)