キーワード:AH( Authentication Header )

NW0038
IPsecにおいて、パケット全体が途中経路で改ざんされていないこと、 パケットが偽造されていないことを保証するプロトコルは?
回答
AH( Authentication Header )
解説 関連用語
AHは、 問題文のとおり、パケット全体が途中経路で改ざんされていないこと、 パケットが偽造されていないことを保証するプロトコルで、 暗号化を行うプロトコルではありません。 暗号化を行いたい場合には、 IPsecを構成するもう一つのプロトコルである ESPを使用します。 AHで特徴的なのは、その認証機能の高さで、 IPヘッダも認証範囲に含まれます (問題文で「パケット全体が・・・」と言っているのは、 IPヘッダを含むという意味)。 しかし、IPヘッダを含むといっても、転送中に値が変化するフラグ、フラグメントオフセット、 TTL、ヘッダチェックサムなどは除外され、認証されるのは、 バージョン番号、ヘッダ長、プロトコル番号、送信元IPアドレス、あて先IPアドレス になります。 しかし、その認証機能の高さゆえの問題点があって、 AHヘッダが付与された後、 NAT機能を持つ機器(通常ファイヤウォール)を、 通過すると、 送信元IPアドレスが書き換わっている為、認証に失敗します。 その問題の解決策としては、NAT機能を持つ機器を通過した後に、 AHヘッダを付与する方法が挙げられます。
AH
Authentication Header の頭文字をとったもの。 途中経路において、パケットが改ざんや偽造されていないことを保証するプロトコル
IPsec
IPの為のセキュリティーアーキテクチャ。インターネット上にVPNを構築する為にしばしば使用される。
ESP
Encapsulating Security Payload の頭文字をとったもの。 パケットのデータ部を暗号化し、途中経路での盗聴から守るプロトコル
NAT
Network Address Translator の頭文字をとったもの。プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスを相互に変換する仕組み
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